今回は、2025年に2回にわたり登壇した「宗像市保育協会 園長研修」の内容を振り返り、現場で今まさに直面している課題について共有します。
2025年宗像市保育協会「処遇改善等加算」研修レポート
宗像市の市内の園長先生方を対象に、制度の基本から実務対応までを網羅した2段階の研修を実施いたしました。
第1回(7月):制度の理解と職場改革
夏の研修では、処遇改善等加算が一本化される背景や、キャリアパスとの紐付けといった「制度の全体像」を整理しました。人手不足が深刻化する中で、加算を単なる給与補填として捉えるのではなく、園の評価制度や人材育成の方針といかに結びつけるべきかという視点に重点を置いて解説しました。
第2回(12月):一本化後の実績報告書作成の実践
冬の研修では、令和7年度分の実績報告書作成を見据えた「実践・シミュレーション」を行いました。具体的には、まず公定価格の人件費改定分(人勧分)をどのように基本給や手当に反映させるか、既存の処遇改善I・II・IIIを新制度下でどう再定義するかといった、実務的な見直し方を解説。その後、弊社社労士メンバーが会場を回って個別に解説を行い、そのサポートのもとで一本化後の実績報告書作成を見据えた独自Excelに各自ご入力いただくことで、自園の賃金体系における具体的な課題を抽出しました。
参加者の声:現場が抱える「説明」と「実務」の壁
事後アンケートでは、制度の複雑さと、それに伴う職員への説明の難しさを懸念する声が多く寄せられました。
- 「人勧分の10.7%がいつ、どのような形で支払われるのか、職員へ分かりやすく説明するための資料作成に苦慮している」
- 「育休や病休の職員がいる場合、区分3の配分を年度ごとにどう調整すべきか。不公平感が出ないか不安がある」
- 「定期昇給と人勧分のベースアップが混同されやすい。払いすぎや不足が起きないような管理方法を知りたい」
- 「来年度の規程改定にあたって、どの項目を具体的に修正すべきか整理が必要だと感じた」
研修では、制度の変更点をただ知るだけでなく、「なぜこの給与体系なのか」という透明性を高め、職員にしっかり説明できるようにすることが、職員の安心感と定着につながることを改めて確認する機会となりました。


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